ショーボンド説明会参加報告

一昨日、ショーボンドHDの個人投資家向け会社説明会に参加してきましたので、
その報告をします。

個人投資家説明会の参加者は130名弱で大幅に増加した。
去年12月の笹子トンネル崩落事故から株主数が急増したらしい。
今回の説明会が初めての参加という人間が7割ほどいて非常に
多かった。 同社株が割高なのを裏付ける状況だった。

会社側は、今年は平常状態(増収・増益)へ回帰できると 予想
していた。やや強気の見通しを持っていると感じた。

今期は減収・増益だが、その理由は採算の悪い大型工事を
減らし、採算重視の受注を行った結果、利益率が上昇した
ためとの説明だった。

なお、課題については、従来と同じものを挙げ、対策も
従来通りの内容を継続していくということで新味なし。

新設組の建設会社が、これまでは公共事業縮小で
補修ビジネスに 新規参入し、競合が激しくなっていた。
しかし、大震災以後、 復興、防災、インフラ更新による
公共事業費が増額されたため、 新設工事が増加し、
新設組が本業に回帰している。
補修工事の競争が 緩和し、ショーボンドの落札率が
前年度の2倍に上昇している との報告があった。

補修工事は新設工事に比べ、金額が小さいため、
建設会社にとって 魅力が少ない。
更に昨今の人手不足もあり、新設工事のパイが
拡大すると、旨味の少ない補修部門は縮小という
ことになる。

ただ、補修工事は経験による技術・ノウハウの蓄積
と人材が ものを言うビジネスである。資金と人手を
かければすぐに やれるビジネスではない。

補修部門の縮小は補修に関わる技術・ノウハウ・人材
を失う ことになる。将来、他社が補修ビジネスに再参入
したとしても、 ショーボンドを脅かす存在になるには
時間がかかるだろう。

新設と補修の両方を手掛けるビジネスモデルは無理なのだ。
競合相手がこのスタイルを取っていてくれる限り、ショーボンド
の補修専業ビジネスモデルは通用し続けると思う。

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