中国のバランスシート不況化の可能性について

6月の中国民間住宅価格が70都市のうち55都市で
下落したそうです。これが何を意味するのか考えて
みましょう。

中国は都市化率が低く、農村から都市部への
住民(民工)の流入が続いており、そのため、
不動産の実需があると言われています。
しかし、民工には住宅を購入するほどの購買力が
ないため、そのような実需はないと考える方が
妥当でしょう。
(民工の所得が高まり、高い購買力を持てば話は
違ってきますが、まだそうではありません)

実際に豊富な実需があれば、不動産利回りは
魅力的な水準であるはずですが、中国不動産の
利回りは大幅に低下しています。

例えば、北京、上海では2%台と低いです。
これは利払いや維持コストを含んでいません。
それを差し引くと利益が出ない水準です。

この事実は、実需ベースの収益還元法による
合理的な価格を越えて取引されてきたことを
意味します。つまり、中国不動産価格がバブル
だったと考えられます。
そして、その価格が下落し始めたというのが
現在の状況です。

日米欧の経験則から、不動産バブルが崩壊すると
バランスシートが毀損して長期の構造不況に入る
ことが判明しています。

このまま中国の不動産価格が下落傾向を続けると、
長期のバランスシート不況となる可能性が高まります。
その場合、中国の成長率は日米欧と同様、大幅に
低下し、中国経済はデフレ化します。

中国の高い成長率と内需拡大に期待して中国投資を
続けている日本企業は沢山あります。
そういう企業は要注意だと考えて、投資対象から
外すか配分を大幅に引き下げる事が妥当ではない
でしょうか。

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